海のロランティーヌ

南フランスの美しい風景、レシピ、それからフランスの今…

コンフィチュールはジャムではない教

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コンフィチュールという言葉が日本で通じるようになって随分経つと思いますが、コンフィチュールが結局なんなのかという実態はイマイチ入ってきません。本質理解をせず物質だけを輸入するのはあまりよいことではないとおもうのですが……コンフィチュールという発音の心地よさが ジャムより格上なイメージを与えるのか、コンフィチュールはジャムとはちょっと違うという認識があるようですが、ここであっさり言ってしまうとコンフィチュールはジャムです。
「コンフィチュールは砂糖が**%、ジャムだともうすこし上」とか、「コンフィチュールはフルーツが生っぽく、ジャムは完全に煮詰めてあるもの」「コンフィチュールの語源はコンフィだから、コンフィのようにハーブとか塩とかいれちゃっていい」、とか色々言われていますが、結論からいくとどれも違うということをここに明記しておきます。

言語的に、
・コンフィチュール=果物や果物を砂糖で煮つめて保存食化したもの

・コンフィ=食材一般に 塩 砂糖 油脂等を使い保存食化したもの(鴨のコンフィ、ピクルス、チーズのオイル漬けなどはここにあたる)

コンフィチュールは完全にジャムであり、形がのこっているとかあまり関係ないです。(果物のコンフィ=コンフィチュールではなく 砂糖漬けやワインやリキュールに漬け保存したもの)
またコンフィチュールはコンフィが語源なのではなく、動詞confire(とっておく、保存する)から2つにわかれたもの

 

             ↗ confit

confire

             ↘ confiture



あり全然関係ないです。

(confire → confit → confiture ではない)

 


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ジャムに比べてコンフィチュールのほうが砂糖が少ないとか生っぽいとかフルーツの形がどうこうとかははっきり言って関係ないです。
むしろコンフィチュールは銅の大鍋(chaudron)で、できれば高山の野原(冷涼な空気が熱い銅鍋の中に入り込み、暑さと冷たさが素早く循環することから)でしっかり煮詰めてあるほど良いといわれています。




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